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PETボトルの革新,そのための条件[前編]

 2011年は3月に東日本大震災があったものの,清涼飲料市場により深刻な打撃を与えたのは夏場の天候不順だった。2010年の猛暑,残暑が清涼飲料の消費量を大きく押し上げ,その反動が今年の夏場における減少を招いたのだ。
 そうした事情はあったにせよ,清涼飲料産業全体で見れば,底堅く安定した産業界と言えるのではないだろうか。景況感や流行によって常に消費者は揺れ動いているが,それでも基本的に清涼飲料を飲用するという行動そのものに変化はなく,今後も安定して推移していく市場と言えるだろう。
 この清涼飲料市場で一大勢力となっているPETボトルは,今後の飲料業界を左右する容器である。世界的にエコ(エコロジー&エコノミー)が話題になるなかで,PETボトルは脱石油やリサイクルといった「PET樹脂の継続性」が,短期的かつ長期的課題となっている。これは今のところ,短期的にPET樹脂に替わる容器材料が見当たらず,また総合的に優れた容器材料があったとしても,すでにできあがっている「PETチェーン」を崩してまで変更する積極的な理由がないからだ。それほどまでにPET樹脂は,総合的に見てバランスに優れた容器原料であり,PETボトルはこれからも支持され続けることだろう。
 そこでビバリッジ ジャパンでは「特集:PETボトル2011」と題して,№357(2011年10月号)でPET樹脂やPETボトル成形機,PETボトルサプライヤーについての最新情報を[前編]としてリポートした。[中編]となる本号では,PETボトル飲料の最新充填システム,キャップサプライヤーの動向,搬送・検査機器,外包装についてリポートする。さらに次号(№359)では,PETボトルのリサイクル事情についてその最新情報を[後編]としてリポートする。

PETボトル入り飲料市場の傾向

 PETボトル入り飲料市場は,2010年には1,168万5,029klに達し,対前年成長率は清涼飲料市場全体の103.9%を超える,105.2%となっている(表1参照)。うちホットPETボトル入り飲料(加温販売する飲料)の生産量は,29万3,664kl(前年比106.3%)となっている(表2)。
 ホットPETボトル飲料は,2006年から生産量は大きく変動しておらず,約29万kl程度で推移している。カテゴリー別でみれば,キリンビバレッジ「午後の紅茶」やサントリー「リプトン」など紅茶飲料の生産量が増大しているが,コカ・コーラ社「爽健美茶」やアサヒ飲料「十六茶」といったブレンド茶飲料は,生産量が大幅に減少している。他のカテゴリーはそれほど生産量に変化が出ていないことから,2007年以後のホットPETボトル飲料市場では,ブレンド茶は紅茶へシフトしていったと考えられる。
 これは紅茶飲料市場の活性化と…続きは本誌をご覧ください。

特集の主な内容

キャップを巡る最新事情

PETボトル充填システムの最新事情

ラベラーの動向

外包装による市場拡大を狙え

PETボトル関連の搬送装置

PETボトル関連の検査・測定装置

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その他の内容


Field Report:四国コカ・コーラボトリング/コカ・コーラボトラーの“自給自足”戦略


BJ Report:2011年第3四半期飲料市場 清涼飲料,ビール系飲料ともに約3%減


特 別 寄 稿:日本のPETボトルリサイクルを促進する新発想/ビューラー株式会社


News from U.K.:キャップトレンドは,利便性・軽量化・信頼性




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好 評 連 載 記 事

NEW PRODUCTS 各社新製品ニュース

伊藤園

「充実野菜」「タリーズ」を全面刷新,ホット缶飲料の年次改変など

明治

7種の果汁入りのむヨーグルトなど17品発売

カルピス

ビタミン入りカルピス,ホットフルーツ・オレなど

花王

「ヘルシア」に「緑茶すっきり」「ゆず&ジンジャー」投入

キリンビバレッジ

「午後の紅茶」を強化,生姜入りブレンド茶や新果汁飲料が登場

JT

カフェオレ,デミタスなど「ルーツ」3品

森永乳業

低カロリーのカフェラッテ,機能性乳飲料,期間限定品など

コカ・コーラ

「ジョージア」のラインアップ充実と冬期限定「ファンタ」など発売

アサヒ飲料

「バヤリース」「ドデカミン」にホット専用品など新提案続々

ヤクルト本社

LL紙容器入り乳飲料と缶入りココア

不二家

いちご味の乳性炭酸飲料

エルビー

生姜入りはちみつレモンとミルクセーキ

サントリー

ピンクコーラ,甘みとコクの「BOSS」ほか

ダイドードリンコ

「プーアル茶+」を一新

AGF

苦味が効いたミルク珈琲

協同乳業

早生果実使用のみかん水

サッポロ飲料

秋向け洋梨果汁入り飲料

雪印メグミルク

りんご果汁とカップ珈琲

永谷園

生姜入り飲料をRTDとコンクで積極推進

JR東日本WB

りんご果汁飲料でホット飲料強化

日本サンガリア

SOT缶入りフード飲料,微糖カフェラテほか

ハウスウェルネスフーズ

ジンジャー風味のC1000ホットレモン飲料


…詳細は本誌をご覧ください

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