2010年1月号 No.336号
2009年12月28日発刊
本誌立ち読み
特 集:飲料の新製品開発と原材料・機器
2009年の清涼飲料市場は前年割れが確実な情勢で,年間着地が前年比97~98%程度の販売量と推定される。また牛乳乳製品統計によれば,1~10月では牛乳生産量が前年比90.7%と縮小したが,加工乳・成分調整牛乳は同140.2%と成長している。一方,ビール類は1~11月までの課税数量が前年比97.5%となっており,そのうちビールが92.8%,発泡酒が83.9%,新ジャンルは121.1%となっている。
このように飲料類の生産状況は厳しい状態にあり,価格を重要視するトレンドから安価な価格設定の新ジャンルや成分調整牛乳に人気が集まっていることを示している。清涼飲料は,低価格化が進行しているだけではなく,緑茶やミネラルウォーターといった,これまでの成長カテゴリーが減少し,替わって炭酸飲料が継続的に拡大している。
こうした情勢は,厳しい経済環境を背景にした買い控えが一因と考えられるが,それだけではなく,消費者による厳しい“価値”への選択がなされているといえよう。デフレ傾向が強まっているが,コストミニマムの追求だけでは消費回復を図ることは難しい。消費者の関心を集め,消費意欲を喚起する商品開発が求められている。そこでビバリッジ ジャパンは,本特集で飲料開発に必須である原材料の提案や,試作開発に役立つ機材を取りまとめた。
原料サプライヤーによる新製品開発のための提案
新しい市場を創出するフレーバー
2009年の清涼飲料市場は前年に引き続き,炭酸飲料とコーヒーカテゴリーが成長した。なかでも低カロリー,カロリーゼロ,微糖や糖類ゼロといった“ゼロ製品”が牽引している。これにより,香料に求められるものは香りだけでなく,ボディー感付与や高甘味度甘味料のマスキング,呈味改善など多様化している。
さらに,天然の高甘味度甘味料であるステビアの利用が,今後こうしたゼロ製品で採用されることが見込まれている。こうしたなかで,ステビア向けのマスキングおよびボディー感を付与する香料の開発が進んでいる。
また香料各社では,アルコール飲料分野への対応を強化している。チューハイやカクテルだけでなく,アルコール分ゼロの酒風飲料向けのフレーバーの開発にも取り組んでいる。
一方,香料各社に……続きは、本誌をご覧ください。
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特別寄稿:おいしさの科学とブランド戦略
-ポッカ製品の味づくりについて-
㈱ポッカコーポレーションは昭和32年,名古屋の地に創業した。当時は電気炊飯器やカラーテレビなど数多くの電化製品が生まれた時代で,当社の開発した合成レモンは大ヒット商品になった。昭和33年にはインスタントラーメンが発明されるなど,このころ加工食品業界は大きく成長を遂げる。
昭和47年,当社は本格的な缶コーヒーを開発,昭和48年にはホット販売可能な自動販売機を世界で初めて展開した。ホット販売可能な商品は,缶入りコーヒー,ミルクコーヒー,紅茶,しるこの4アイテムだった。その後,大手飲料メーカーがこぞって自動販売機を展開し,世界にも類のない多様性に富んだ飲料市場が形成された。
「ポッカコーヒー」はピーク時には2,700万ケースの販売を記録した。また,昭和52年にはホット販売可能な缶スープを発売,その技術を活かし「じっくりコトコト煮込んだスープシリーズ」などの素材にこだわったインスタントスープを開発してきた。当社はこのほかにも,……続きは、本誌をご覧ください。
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