2010年11月号 November 2010
2010年10月28日発刊 No.346号 定価4,725円(税込)
目 次
特集 PETボトル2010[後編] PETボトルをめぐる次世代への課題と布石
- 2010年の清涼飲料市場は,今夏の記録的猛暑により3年連続の前年割れは回避される見込みであるが,市場回復・成長に向けた抜本的な改革は待ったなしの状態だ。飲料の安全性を確保しながら,よりコストダウンを進めるための充填機やラベラー,キャップのほか,持続的社会のために必須であるPETボトルリサイクルについての最新事情をリポートする。
▶主な内容
▶最新のPETボトル飲料充填機事情
▶容器サプライヤーの動向
▶ラベラー
▶PETボトルリサイクルの現状と課題
Field Report:トンボ飲料
- 新工場建設で健康機能性飲料の受託生産体制を強化
特別寄稿:消費者が見たノンアルコール・ビール風味飲料の位置づけ
- 株式会社マクロミル
Mini Report:2010年第3四半期の清涼飲料&ビール系飲料市場
News from U.K.:ウォーター製品とマーケティング
NEWS HIGHLIGHTS:今月の各社新発売品
本誌立ち読み
PETボトル入り飲料市場と将来
PETボトル入り清涼飲料の生産量は,2007年の1,131万7,222klをピークに減少し,2009年は1,110万4,780kl(前年比99.1%),総市場に占めるPETボトル比率は64.8%となっている(表1)。2010年は“猛暑特需”により市場が拡大した結果,PETボトル入り飲料は前年比で約2%程度の成長になるものと推測される。
ところでPETボトル入り飲料は,中身開発やマーケティングだけではなく,製造方式の変化による影響も色濃く受けているといえるだろう。すなわち,“より低コストで容器を調達できる”カテゴリーに集中して製品開発・製造・販売してきた歴史である。
これは,緑茶飲料(2007年は2003年対比で155.6%)やミネラルウォーター(同178.8%),紅茶飲料(同136.2%)といった,生産量が多くかつ高い成長率のカテゴリーで顕著だ。これらのカテゴリーでは,インライン成形・無菌充填による容器コストダウン効果を得られていることが大きい。紅茶を除く無糖茶カテゴリーでは,製品の差別化が難しく革新的な製品が登場しにくいことから,コスト競争力強化が重要戦略といえただろう。
▷無糖茶は,2007年を境に2008,2009年と2年続けて縮小しており,2009年は,緑茶飲料が2007年対比で92.2%,ウーロン茶飲料が同87.1%,ブレンド茶飲料は同80.0%となっている。市場回復には,製品の革新が必須だ。
▷コーヒー系飲料は,缶コーヒーが主力パッケージとして君臨しているが,それでも2009年は2007年対比で102.7%となっており,スローペースであるがPETボトル化が進行している。
さらにコーヒー系飲料市場では,微糖やゼロ系など新機軸を打ち出した製品が投入されていることから,市場が活性化しており,これが市場を維持する原動力になっている。
▷紅茶飲料は,市場が活性化し成長している。特に近年は,サントリー「リプトン」やアサヒ飲料「TeaO」,伊藤園「TEAS'TEA」が投資を行なっていることから,カテゴリーの活性化が持続している。
▷炭酸飲料は,ゼロ系の登場による市場活性化だけではなく,充填サイドがインラインブロー成形を導入していることも市場拡大の原動力だ。
アサヒ飲料のフレッシュクオリティ製法は,果汁入りなど後殺菌が必要な炭酸飲料を無菌充填することで香気成分の劣化を抑え,味覚を改善した。このほか,カルピスも炭酸飲料兼用の無菌充填ラインを導入している。この炭酸飲料兼用化が次世代の主力になる可能性がある。
▷スポーツ・機能性飲料は,2007年の2003年対比は121.2%と他カテゴリーに伍して高い成長率であるが,製品バラエティーが多岐にわたっていることから,このカテゴリーの無菌充填化は遅れてきた。しかし,2007年に大塚製薬が無菌充填を導入したほか,コカ・コーラ社も…続きは本誌をご覧ください。
▶主な内容
▶最新のPETボトル飲料充填機事情
▶容器サプライヤーの動向
▶ラベラー
▶PETボトルリサイクルの現状と課題
好 評 連 載 記 事 |
NEWS HIGHLIGHT 各社新製品ニュース
キリンビバレッジ
濃厚感訴求の缶コーヒーと果汁100%ジュース
日本たばこ産業
新シリーズ「ルーツ アロマインパクト」始動
伊藤園
ゼリー飲料やフード系飲料でホット製品を強化」
明治乳業
ぶどう果汁入りのむヨーグルト,洋なし果汁の乳飲料など23品発売
ダイドードリンコ
“奇抜さ”で手売り製品とコーヒーをテコ入れ
アサヒ飲料
ミルク・砂糖入り「十六茶」投入で新市場開拓を模索
ヤクルト本社
小型パック野菜飲料と和柑橘使用ホット飲料
カルピス
新登場の“もも味”などホット製品5品発売
サントリー
紅茶,コーヒーの濃厚タイプ製品を強化
キッコーマン飲料
国産玄米使用のスープ飲料
コカ・コーラ
“午後の珈琲”に新製品追加
ポッカ
小型ボトル缶で濃厚紅茶
日本ミルクコミュニティ
カロリーオフの低果汁飲料
森永乳業
アロエ&ゼリー入り飲料など季節限定品を投入
エルビー(東京)
デザート系チルド飲料3種
詳細は本誌をご覧ください
お申込み・お問い合わせ
飲料総合専門誌 ビバリッジ ジャパン
株式会社ビバリッジ ジャパン社 販売部
TEL 03-3989-8707 FAX 03-3989-8727
問い合わせフォームよりお問い合わせいただく場合は、こちらからお願いします。