本誌立ち読み
堅調に成長を続ける清涼飲料市場
清涼飲料は,市民生活を支える重要な食品であることに異論はないだろう。飲料産業が日本経済と生活に対して果たしている責任と,得られている信頼は,かつてないほど高まっていると言えるだろう。その一方で,業界内における競合は激しさを増しており,事業環境は悪化の一途をたどっていると言えるだろう。
2012年の上半期清涼飲料市場は,昨年の東日本大震災の影響が色濃く表われている。たとえば昨年上半期は飲料各社が製造品目を絞り,販促活動を抑制したことから収益性が大幅に改善していた。その反動を受けた今年は,新製品の投入による販売増があったものの販促も強化したことから,飲料産業の収益性は再び悪化している。このことは主要各社の決算発表でも明らかになっている。
このように清涼飲料産業は,その社会的役割と裏腹に収益性に乏しく,また激しい競争にさらされている産業ということができる。こうしたなか,主要飲料ブランドはどのようなパフォーマンスを繰り広げてきたのだろうか?本特集では,2012年の上半期清涼飲料市場について,1~7月のセールスの状況を含みながら振り返ってみたい。また下半期に向かってのマーケティング活動等についてもリポートする。
2012年上半期清涼飲料市場の特徴
2012年の清涼飲料市場は,1〜7月までで前年を超える102%程度の成長になったものと推定される。しかし,その成長は限られたカテゴリーの活性化によるものが大きく,2012年は炭酸飲料が前年比107%程度,ミネラルウォーターが同110%程度,野菜系飲料が同120%程度と活性化しているほか,緑茶飲料が前年をクリアし,再び成長する兆しが見られる。
▶ミネラルウォーターは,震災(と原発事故)によって生じた備蓄需要が衰えることなく,いまだに継続しているとマーケッターは分析している。備蓄需要が継続すれば,定期的な代謝需要を創出し,安定した市場成長をもたらすと言えるだろう。サントリー「天然水」,コカ・コーラ「い・ろ・は・す」が伸長したほか,アサヒ飲料も精力的な…続きは本誌をご覧ください。
- 他の主な内容
- ▶ 新製品発売状況に震災の爪痕を見る
- ▶ 2012年清涼飲料市場を見通す
- ▶ 主要飲料メーカーの動向
2012年上半期 会社別新発売品 一覧 |
ミニリポート:2012年上半期のビール系飲料市場
市場の縮小が続くなかで新機軸を模索する
News from U.K.:コロンビアの飲料新製品をみる
好 評 連 載 記 事 |
NEW PRODUCTS 各社新製品ニュース
アサヒ飲料
濃厚感を演出し秋向け新製品を投入
明治
カクテル風ビネガードリンク2品とチルドコーヒー
キリンビバレッジ
秋向け完熟豆珈琲,果汁20%炭酸,紅茶など
雪印メグミルク
秋季向け新製品発表—「毎日骨太」を強化,カップ飲料と果汁飲料に新製品投入
伊藤園
茶系飲料に黒豆入り麦茶,とうきび茶を新提案
ハウス食品
メントール入り「ウコン」
キッコーマン飲料
ホット野菜飲料,穀物ミルクを新提案
オハヨー乳業
のむヨーグルト,スムージー,珈琲など秋向け12品を発売
カルピス
朝向け乳性飲料,ぶどう果汁入り飲料3種
サントリー食品
運転中の「ボス」,クエン酸7倍炭酸,ミルクリッチ紅茶,ホット製品など
コカ・コーラ
“安眠飲料”を新提案,ゼロコーラ刷新
JT
HOTアロマブラック刷新
森永乳業
500ml紙容器入り「リプトン」と「ホワイトマミー」
不二家
バナナネクターとカップ入りカフェオレ
ネスレ日本
「ゴールドブレンド」が缶コーヒーに登場
エルビー
紙容器でエナジー飲料登場
ダイドー
新生「ダイドーブレンド」ブランド登場
カゴメ
野菜由来のCa摂取など野菜系飲料をリニューアル
日本サンガリア
果実繊維入り炭酸オレンジ
サッポロ飲料
純粋仕立ての白ぶどう果汁20%飲料
…詳細は本誌をご覧ください
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