2010年5月号 May 2010
2010年4月28日発刊 No.340号 定価4,725円(税込)
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正念場にある果実飲料,回復に向かう野菜飲料
果実飲料・野菜飲料市場の縮小はどこまで続くのだろうか?
果実飲料(ストレート飲用のみ,以下同)の2009年生産量は138万9,800klとなり,15年前と比較すれば70%にまで落ち込んでいる。果汁10~50%が2000年をピークに落ち込みが著しく,2000年対比では42%にまで縮小した。100%ジュースは縮小傾向が止まらず,94年対比で71%となっている(表1)。
一方,野菜飲料は2008年まで拡大してきたが,2009年は修正局面を迎えた(表2)。しかし2009年半ばから回復の兆しが見えており,2010年の動向が注目されている。本特集では,こうした果実飲料・野菜飲料市場の現状をリポートする。
朝に集中するマーケティング
果実飲料・野菜飲料は,その伝統的価値をさらに強調しようとしている。キリン・トロピカーナ,明治乳業(日本コカ・コーラ社),森永乳業,カゴメ,サントリー食品といった果実飲料・野菜飲料の主要各社が揃って“朝”をテーマにしたマーケティング活動を繰り広げている。
果汁にせよ野菜汁にせよ,その飲用シーンとして最も容易に想像できる時間帯は朝であり,これらカテゴリーの伝統的価値である。社会の“マニュアル化”が進むなか,飲料の商品特性やブランドイメージだけではなく,具体的な飲用シーンを明示することで購買動機を創出する動きは,この数年における清涼飲料のマーケティングトレンドの一つである。特にアサヒ飲料の缶コーヒー「ワンダ モーニングショット」が作り出した“朝需要”は,果汁や野菜汁ブランドにとっては,長年にわたり構築をめざしてきた朝市場を奪われたかたちともいえる。
それでも今年ほど多くのブランドが…続きは本誌をご覧ください。
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自然と共生する果汁ビジネス
果汁産業は,収穫された果実を搾汁して保管し,効率的な保管・輸送と収穫時期以外にも果汁を供給できるようにすることを主な目的とする。その過程で自然の産物である果実に由来する品質のばらつきを吸収し,安定した品質の果汁を供給できるように進化してきた。そのため,果汁はあたかも工業生産物や化学品のように規格品として流通しているが,果汁は農産物である果実を長期保存に耐えるように姿を変えた形態の一つである。つまり,果汁は“自然からの産物”であることになんら変わりはなく,自然が果汁の品質に大きな影響を与える。そこでビバリッ ジジャパンは今回,コスタリカ最大の果汁会社であるデルオロ社を訪問し,オレンジ,パインアップルの果汁生産状況をリポートする。
コスタリカと農産物
中央アメリカ南部の太平洋とカリブ海に面したコスタリカ共和国は,自然との共生を国家戦略としている。面積は51,100㎢,人口約455万人(2008年)の小国だ。北緯8~11度の熱帯地域に位置しているため,その気候は雨季と乾季があり,年間を通じて平均気温は22~23℃となっている。またコスタリカは安定した民主主義国で,常備軍をもたないことや高い教育水準,よく整備された福祉制度が特徴でもある。
コスタリカの主要産業は,農業(コーヒー,バナナ,パインアップル,観葉植物)のほか,医療品や集積回路の製造業も盛んである。さらに観光業も盛んで,ヨーロッパなどからの避寒地としても有名だ。
JETROの資料によると,農産物の2008年輸出高はバナナが6億8,860万ドル……続きは、本誌をご覧ください。
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2010年に入っても景気回復の様相が見えてきたとは言い難い。そのため清涼飲料,ビール系飲料,低アルコール飲料市場にも先行き不透明感が払拭できていない。加えて第1四半期は天候不良が重なっており,滑り出しは必ずしも好調とは言えないだろう。
第2四半期も,4月に入って東京で41年ぶりの遅い降雪が記録されたほか,東北地方では冷夏予想が出るなど予断を許さない。景気は一部企業で業績回復が伝えられているものの,全体としては不況感が拭えないだろう。2009年に一大トレンドとなった環境対応マーケティングにもひと息感が広がっており,各社の戦略がますます重要になってきている。……続きは本誌をご覧下さい。
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キリン・トロピカーナ
デザート仕立ての果実飲料
明治乳業
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コカ・コーラ
「ジョージア」「ファンタ」「イリー」に新製品投入
キリンビバレッジ
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ほか
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