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特集 ガラスびん2016

ガラスびんを活用した価値創造

日本は一般的に価格志向が強いといわれてきたが,必ずしも価格志向だけではないことは,すでにわかっている。むしろ価格と価値のバランスを求めており,この要求は幾度となく繰り返されてきた。
 日本の経済環境が明確に好転したとは感じられないいま,価格と価値のバランスを再び見直す時代が訪れている。値引きだけでは消費者を説得することは難しく,消費者のライフスタイルや嗜好を勘案し,そのうえで価格に見合った,あるいは価格以上の価値提供が求められている。
こうした消費環境の変化は,ガラスびんにとって追い風になる。ガラスびんの歴史は,常に金属容器や樹脂容器といった他素材から侵食されてきた歴史でもある。多数を占める容器とはすなわち,コモディティーだ。他素材に市場を奪われたガラスびんは,コモディティー容器からニッチ容器へと変化し,非日常の演出に好適な容器となった。
利便性の追求に邁進してきた結果,ガラスの割れる・欠けるといった取り扱いにくさは,ガラスびんをますます特別な存在へと高めている。
 そして,それはガラスびん入り製品の価値を高めることに大きく貢献する。時代の要請が,ガラスびんに再びスポットライトを当てている。

5年ぶりに前年を超えた出荷量

 日本ガラスびん協会の発表によれば,2015年のガラスびん出荷量は,5年ぶりに前年を上回る64億2,152万1千本(前年比102.6%),重量で115万1,407トン(同102.4%)となった(表1)。これは2014年4月の消費税増税の反動や夏場の好天に恵まれたことが主要因…続きは本誌をご覧ください。

特集の主な内容

5年ぶりに前年を超えた出荷量

第12回ガラスびんアワード発表

リサイクル動向

特別インタビュー/日本ガラスびん協会会長 山村幸治氏

主要ガラスびんサプライヤーの動向


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特別企画 プロセス機器

省エネや製品の差別化に寄与するプロセス機器

 飲料製造におけるプロセス処理,すなわち抽出,分離,溶解,調合,混合,殺菌といった処理は,飲料製品そのものを作る工程だ。それだけにプロセス機器は,飲料の味わいを決める重要な機器類である。
 こうした清涼飲料の製造現場において,環境対応は最も力を注いでいる分野の一つといってよいだろう。飲料工場によるそれは,省電力や省水,省エネルギーが主だったテーマとなっている。
 こうしたことから,プロセス処理工程においても省エネ化は一つのテーマとなっている。たとえばポンプでは,より効率の高い機器に取り替えることで省エネ化が図れる。また,バッチ処理を連続処理にすることで,工程の効率改善やロスの低減が期待できる。これらはコスト競争力の強化になるといえよう。
 その一方で,省エネや効率化に取り組むだけではなく,ユニークなプロセス処理を採用することでより差別化した製品の製造を狙うことも重要である。これにより,独自性を高めた個性的な製品の製造が可能になるだろう。
 いずれにしても飲料産業は,消費者の嗜好が多様化したことで,多品種小ロット生産が増加したように品目や規模などの生産状況は刻一刻と変化を遂げている。こうした変化に柔軟に対応するためには,プロセス処理工程を定期的に見直し,改良を加えていくことが必要となるだろう。
 そこで,本特別企画ではこうした飲料製造の課題に応えるであろうプロセス機器,主に調合,混合,溶解,分離,均質,濃縮,ポンプ,バルブなどについてまとめた。また,GEAプロセスエンジニアリング,イズミフードマシナリ,GEAウエストファリアセパレータージャパンのプロセス機器については,各社の寄稿(60〜68頁)を参照されたい。…続きは本誌をご覧ください。

全自動高速連続抽出機を用いたコーヒーの抽出法

省スペースに対応した新型カーボネーター

酒類分野における分離技術の応用


本号のその他の内容

MALDI法による最新微生物検査法
清涼飲料水の微生物検査におけるMALDI−TOF−MS法の応用

アサヒ飲料株式会社

ASEANリポート2015/2016
場浸透をめざす日系飲料企業

アサヒグループ

News From U.Kユニークな素材で差別化してみた

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