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特集 
特定保健用食品・機能性表示食品と機能性素材

機能性表示食品は時代の寵児に,特定保健用食品の行く末は?

 
 飲料産業は,消費者や社会の要請に応えて多くの飲料カテゴリーを創出してきた。世界に先行するこの多様性は,簡便性や利便性をもたらし,生活を豊かにしてきた。現代は,消費者ニーズが物質的な充足から精神的な充足へと変化している。“モノ”にあふれた社会で,“コト”に自身を重ねて充足感を得ようとしているのだろう。このことは,飲料では飲むことによる物質的充足となり,健康志向が精神的充足の一つといえるだろう。
 そのため,飲料産業はなんらかの健康機能性を訴求せずにはいられない。そうしなければ消費者の歓心を得ることは難しい。健康志向は流行ではなく,基本的な要求事項の一つになっている。それだけに消費者の関心が高い健康機能性,たとえば将来の疾病対策ではなく,身近で手軽な機能性が珍重される。とはいっても消費者の関心は移ろいやすく,嗜好は常に変化する。だから健康機能性に対する要請も時代とともに変化する。つまり,それすら嗜好の一つといえる。
 健康機能性は,1991年の栄養改善法施行規則の改正により発足した特定保健用食品(トクホ)制度によって,より明確に求められるようになった。トクホは健康機能性を国が審査・許可するため信頼性は高いが,許可される機能性や表示などに制約があり,制度と事業者・消費者のニーズにズレが生じ,それは広がっている。その受け皿が2015年に施行された機能性表示食品制度だろう。同制度は生鮮食品も対象に含まれ,アルコール,ナトリウム等を除いた広範な食品に可能性がある。また事業者責任で機能性を評価・表示・訴求できることから,変化するニーズに広範に対応できるだろう。機能性表示食品は,健康志向の無限の受け皿になるのだろうか。
 本特集では,主要飲料ブランドと機能性素材サプライヤー各社の最新情報をリポートする。

届け出が増加する機能性表示食品


 機能性表示食品は2015年4月の制度開始から4年目を迎えた。同制度では,健康効果と安全性の科学的根拠を発売の60日前までに消費者庁へ届け出ることで,企業等の責任において健康効果を表示することができる。国による許可が必要なトクホと比べて市場参入が比較的容易で,市場の要請に応じた製品化やリニューアルが速やかにできる。
 消費者庁の資料によれば,今年6月15日までに届け出が受理された品目数は…続きは本誌をご覧ください。

特集の主な内容

届け出が増加する機能性表示食品
トクホ市場は過去2番目の規模に
機能性素材の拡充
機能性表示食品の制度改正と素材事情
機能性表示食品の行く末は?
総機能性化と差別化
主要ブランド別動向
主要素材サプライヤーの動向

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