本誌立ち読み
特集 機能性飲料市場と機能性素材
多様性で拡大する機能性表示食品,正念場を迎えた特定保健用食品
人々の健康への希求はとどまるところを知らず,健康はいまやあらゆる飲料製品に不可欠な要素となった。飲料各社では多様化する健康ニーズに対応すべく,健康を事業戦略の中心に据えている。
“健康”とは非常に多義的だ。たとえば具体的な機能性を訴求する健康もあれば,“天然由来”や“自然素材”など漠然としたイメージを訴求する場合もあり,かたや糖分や塩分の“オフ”または“ゼロ”といった引き算すらある。
特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品は,製品に具体的な機能性を表示することができる制度だ。トクホは国による“お墨付き”を強みとする。しかし表示許可取得までに時間と費用を要し,また許可範囲は生活習慣病が中心だ。機能性表示食品は,企業自身の責任で表示しなければならないが,多種多様な機能性を訴求でき,また製品開発もトクホに比較して迅速に行なえる。
このように両制度にはそれぞれ一長一短があり,目的に応じた選択が可能だ。2018年は,トクホ市場が前年を下回った一方,機能性表示食品市場は届け出件数が増加し,市場が拡大している。機能性表示食品は2019年には市場規模が2,000億円を超えると見られている。
一方で,これらの制度に対する消費者の理解は充分とはいえず,売り場が拡大していないという課題がある。また,機能性表示食品とトクホで適用範囲が重複するケースが多く,機能性表示食品によってトクホ市場が侵食されているにすぎないという意見もある。それでもトレンドの変化が激しい清涼飲料では,即応性の高い機能性表示食品へのシフトチェンジが起こっているようだ。 …続きは本誌をご覧ください。
特集の主な内容
機能性表示食品は2,000件突破
トクホ市場の減少と保健用途別市場の比較
ノンアルコール飲料に見られる機能性の可能性
機能性表示食品の最新素材事情,飲料開発への期待
“健康”のコモディティー化と飲料市場の持続的成長
主要ブランドオーナーの動向
主要素材サプライヤーの動向
本誌立ち読み
検証 飲料産業と環境
未来への宣言と実際を検証する
容器包装の持続性は,飲料産業の持続性と同義といってよい。飲料産業は容器包装なくしては成立しないからだ。だから飲料産業は容器包装の持続性の実現に向けて努力している。
一方で,廃プラスチック(以下,廃プラ)は世界的な問題となっている。この問題は,プラスチック包装があまりに軽量で散乱しやすく,散乱すると回収が容易ではないことが原因の一つだ。またプラスチックは分解に時間がかかり,生体に取り込まれた時の影響もわかっていない。これは,これまで繰り返されてきた環境ホルモン問題となんら変わらない。
容器包装の散乱は,河川や海洋への流出につながるだけではなく山間部や都市部でも問題となる。1973年に前身が設立された(公社)食品容器環境美化協会は,容器の散乱防止啓発とまち美化に力を注いでいる。
廃プラの今一つの問題は,リサイクルの難しさ …続きは本誌をご覧ください。
- 寄稿:機能性表示食品対応素材「ウィンターセイボリーエキス」の温感効果と商品への応用
- 小川香料株式会社
- Field Report:キンキサイン株式会社
- 飲料製造工場における省力化と効率化の実際を見る
- トレンドレビュー:BJ Monthly Beverage Watch 2019年5月
- エナジードリンク市場再び。市場拡大の余地はあるか?
- News from U.K.:海外の飲料に見る製品価値のパワーアップ方法
本号のその他の内容
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