本誌立ち読み

　社会はコロナ禍の苦しみから抜け出し，新しい時代に向かって歩んでいる。世界中が一斉に“凍結解除”した影響が各所に表われ，労働力不足，資機材・物流・サービス等の価格高騰を招いた。飲料産業では気候変動が農水産物に影響し，オレンジを筆頭に作柄不良と価格高騰にみまわれている。
　市民生活では，膨大な演算処理能力を活用した深層学習による生成AIや大規模言語モデル（Large Language Model＝LLM）の普及が始まり，社会にさらなる変化をもたらす可能性が日に日に高まっている。個人の心理が可視化される時代が予見される。
　これらが一時的か長期的なものかは知る由もないが，“ポストコロナ”の変化と速度は，それ以前とは大きく異なっている。飲料産業は清涼飲料や乳業はもちろん，酒類ですら生活基盤・物資という地位を喪失することはないが，時代に応じた変化が求められている。本号では2024年の清涼飲料や乳業（市乳）の主要ブランドの動きと2025年の事業・ブランド戦略をリポートする。
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